ご依頼者: H.H.さん2013年9月13日のリミットアップ交渉です。
7月後半頃からeBayアメリカのアップ幅がとても渋くなっています。特に低いリミットからのアップで全く納得できな結果に終わるケースが出てきています。今回のH.H.さんのケースもそんな一例です。 H.H.さんのバックグランド
- 現状リミット: 700ドル、 20アイテム
- ご希望リミット: 5,000ドル、 100アイテム
- 過去1ヶ月のセラーポジティブフィードバック数 16個
今年6月からeBayでの出品を開始されてます。7月にご自身でシンガポールと交渉されましたが、販売実績が殆ど無く小幅アップに留まりました。
先月の売上は19品とほぼリミット一杯ですが、金額は125ドル程度とやや物足りません。過去1ヶ月のセラーとしてのポジティブフィードバック数は16個と健闘しています。
H.H.さんの販売実績からすると80品、3,000ドル程度が射程圏内と思えました。交渉開始
午前10時からH.H.さんと軽く打ち合わせをし、10時10分頃にeBayアメリカをスカイプに追加しました。
ほぼ30分のアナウンス通りの待ち時間で女性担当者に繋がりました。
スカイプ通話概要
eBay: 「お電話ありがとうございます。eBayカスタマーサポートのL...です。お名前を教えてください」
私: 「私はヤマモトです。H.H.さんの代理でお話しています」
eBay: 「了解です。H.H.さんは同席されてますか?本人確認と代理交渉の同意確認のためにH.H.さんとお話しさせてください」
私: 「はい、H.H.さんも同席されてますので、お話し可能です。少々、お待ちください」
H.H.さん: 「ハロー」
eBay: 「ハロー、お知り合いが代理で交渉することを許可されますか?」
H.H.さん: 「イエス」
eBay: 「了解です。では、本日のご用件をお知らせください」
私: 「リミットアップを希望しています」
eBay: 「了解しました。eBayリミットの意義と仕組みは御存知ですか?」
私: 「はい、eBayのサポートページを通して、一通り理解しています」
eBay: 「そうですか。アカウント内容確認のために数点、質問させて頂きます。まず、現在の主な出品内容を教えてください」
私: 「主に○○、△△などです。リミットが上がると単価の高いXX等を出品する予定です」
eBay: 「了解です。仕入先を教えてください」
私: 「主に地元の小売店からです」
eBay: 「分かりました。アカウントの内容を詳しく調べますので、そのまま少々、お待ちください」
私: 「了解です。よろしくお願い致します」
eBay: 「お待たせ致しました。PayPalアカウントとeBayアカウントとの名義が一致しません。理由を教えてください」
私: 「そんなはずはないと思いますが...H.H.さんに確認しますので、少々、お待ちください」
※ H.H.さんは今までPayPalで支払いを受け取っており、PayPalとeBayのリンクは確立できています。名義が違うとは考えられません。H.H.さんに確認しても、名義は同一とのことでした。
私: 「H.H.さんはPayPalとeBayの登録名は同じと言っています。これまでPayPalで支払いを受け取っていますし、PaypalとeBAyアカウントのリンクも問題なくできています。名義が違うはずはないと思います」
eBay: 「もう一度、詳しく調べますので、そのままお待ちください。(暫くして)もう少し時間が掛かります。こちらから登録電話番号にかけ直していいですか?」
私: 「いいえ、困ります。H.H.さんと私は地理的に離れているので、H.H.さんに電話されると私はお話できません。現在はスカイプの3者会話システムを利用しています」
eBay: 「そうですか。それではそのままお待ちください。(暫くして)お待たせしました。
新しいリミットは30品、1,000ドルです」
※ 今まで話題にしていたアカウント名義の相違には触れず、いきなり新リミットを伝えてきました。
私: 「PayPalアカウントの名義はeBayと同じだったのですか?」
eBay: 「いえ、名義は違います。でも、問題ありません」
※ 理解に苦しむ返答ですが、担当者自身が混乱しているようなので、深追いしませんでした。それより新リミットの低さに唖然としました。
私: 「新しいリミットは低すぎます。とても受け入れられません」
eBay: 「eBayのリミットアップは通常30%ですが、今回は50%アップしています。最大限のアップをした訳で、低いということはありません」
私: 「今回程度のリミットからは4倍、5倍というケースも複数知っています。50%で最大限というのは信じられません」
eBay: 「アカウントにもよります。H.H.さんはセラー経験が少な過ぎます」
私: 「すでに1ヶ月半以上、セラー経験がありますし、先月の売上はほぼリミット一杯の19品です。過去1ヶ月のセラーとしてのフィードバックは16個になります。良好なセラー実績だと思いますが...」
eBay: 「正確にはセラーフィードバックは16個ではなく21個です。リミットは50%以上は上げれません。スパーバイザーもそう言っています」
※ 21個はアカウント開設からの合計で、過去1ヶ月ではありません。その主旨を担当者に伝えましたが、1ヶ月のフィードバック数の確認方法を知らないようでした。多く言ってくれる分には問題ありませんが、業務内容を熟知しておらず、経験が乏しい担当者のようです。
私: 「どうしてもこれ以上のアップは無理ということですね?H.H.さんに新リミットを伝え、相談しますので、少々、お待ちください」
eBay: 「必要なら30日後に再度、お電話ください。リミットは間もなく反映されます」
私: 「すみませんが、少々、お待ちいただけませんか?H.H.さんに話の内容をフィードバックしますので...」
eBay: 「また30日後にお電話ください」
私: 「こちらの話を聞いているのですか?なぜ、数分待てないのですか?もう結構です。提示されたリミットでは出品計画を実行することができません。2週間ほどセラー実績を積み再交渉しますので、今回のアップは無かったことにしてください。現行リミットのままで結構です!」
※ H.H.さんとお話させて貰えなかったので、独断で担当者を変えて交渉することにしました。電話を切ってすぐに他の担当者と再交渉するつもりですが、担当者には「2週間実績を積んでから連絡する」と伝えました。
eBay: 「分かりました。では今回はアップしません。本日はeBayにお電話いただき、ありがとうございます。ハヴァナイスディ」
私: 「ハヴァナイスディ・ツー」
交渉後の経過
今回の交渉後、リミットが増えていない事を確認し、
早速、eBayに電話を掛け直しました。でも、担当者を呼び出している最中に、H.H.さんから「リミットが上がってしまった」と知らされました。担当者はリミットを上げないことに明確に同意していたので憤慨です。
一度、アップされてしまうと取り消すのは難しいですが、次の担当者に状況を説明して善処してもらうしかありません。しかし、30分以上待って応答したのは私のブラックリストに載っている担当者でした。やむなく交渉せずに電話を切りました。時間は午前11時を過ぎており、eBayアメリカの受付が終了していましたがの、続きは翌日に順延となりました。
翌日は無事、ブラックリストに載っていない担当者につながりました。
担当者に経緯を説明しましたが、「今は追加アップすることも、前のリミットに戻すこともできない」という想像通りの回答でした。その上で、「どのような対応になるかは分かりませんが、30日待たずに2週間後に再度、電話して、今回の経緯を説明してください」とのことでした。
今回の交渉について
eBayアメリカ、リミットアップに異変アリ?
巷で大幅リミットアップにはeBayシンガポールが向いていると言われていた頃から、私は一貫してeBayアメリカの方がアップが大きいと言い続けてきました。また、交渉代行実績でeBayアメリカの優位性を証明してきたと自負しています。でも、
ここに来てeBayアメリカがヘンです。初期リミットや低めのリミットからは4〜7倍程度は頻繁に出ていたのですが、
7月下旬頃から1.5倍や1.7倍程度しかアップできないケースが出てきています。今回のH.H.さんのケースもその一例です。
H.H.さんの現行リミット、直近の優秀な販売実績はから考えると、4〜5倍アップは可能と思いました。しかし、結果は金額、品数共にわずか1.5倍です。
過去何度か対応してくれた担当者はここまでヒドくありません。(但し、初期リミットから10倍アップはなくなりました。)
納得できないアップをするのは名前に馴染みのない担当者なので、新規採用の人達だと思います。推測ですが、新人の担当者はリミット幅を抑えるように厳しく教育され、上司からモニタリングされているのかもしれません。今回の担当者も「スパーバイザーも1.5倍以上は不可と言っている」と漏らしていました。
担当者のブラックリストを作成していますが、ヒドい担当者を100パーセント回避することは不可能です。
eBayシンガポールの最近の状況は分かりませんが、あるいはeBayアメリカより「安心」して交渉できるかもしれません。またeBayオーストラリアという方法もあります。日本と時差が少ないですし、シンガポールと違い週末も対応しています。
超小幅アップ後の対策
理不尽なリミットアップとなってしました際の対策として、過去のケースを2つ紹介します。- クレーム申し立て
- T.Y.さんのケースでは書類提出が要求され、書類審査通過後にリミットは1400ドル→2100ドルになると担当者から伝えられました。1.5倍ですが現行リミットが比較的小さく、過去1ヶ月の販売実績が優れているので全く納得できませんでした。リミットアップのキャンセルを申し立てましたが、聞き入れてもらえませんでした。
対策として書類提出時にカバーレターを添えて、新規リミットに対して不服を申し立て、書類審査時にリミットも再審査するようリクエストしました。書類の再提出等で日数は掛かりましたが、リミットは5000ドルまでアップしました。
- 新リミットまで早急に完売し、再交渉
- S.F.さんは初期リミット(500ドル、10品)で交渉に臨みました。金額リミットまで完売しているにも関わらず、新規リミットは1000ドル、30品でした。「金額が納得できない」と伝えると、担当者は「$0.99開始のオークション形式出品が多いから1000ドルでも問題ない」と詭弁を弄した返答でした。S.F.さんの平均落札単価は120ドル余りですから、9品落札されたらすでにリミットオーバーになってしまいます。
S.F.さんは販売能力があるので、できるだけ早く金額リミットまで完売し、30日を待たずに再交渉する計画を立てました。2週間後には金額リミットまでほぼ完売でき、早速、eBayと交渉しました。4000ドル、50品のリミットを獲得できました。
前者のクレームの申し立てでリミットが改定される可能性はあまり高くないと思います。
早期にリミットまで完売できる「販売力」をお持ちの場合は後者の対策をお勧めします。※ 只今、eBayオーストラリアのリミットアップ交渉モニターを若干名、募集しています。手数料割引で交渉できます。詳しくはお問い合わせください。
リミットアップに関するお悩みがありましたら、
こちらまでご連絡ください。ご質問、代行依頼、なんでも大歓迎です。
※ リミットアップ交渉、サスペンド解除についての
ご案内ページを設けました。ご参照ください。